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台湾便り 金門(1) 珠山、馬山、山后 [離島]

この週末を利用して、金門を訪れました。この島では現在も伝統的な閩南(ミンナン)式住居が集落の形で残っています。空港について予約していた民宿に電話をかけると、おかみさんの羅さんが車で空港まで迎えに来てくれました。先ず羅さんの知り合いがやっているレンタルバイクショップへ案内してもらいました。バイクショップの奥さんは「珍しいねぇ、日本人一人で来て民宿に泊まるなんて。台湾人だって大抵団体ツアーで来るよ。中国語は大丈夫かい?」と少し心配顔でしたが、私がうっかり免許証を忘れてきたと言うと、こちらの方は「あぁ構わないよ」と、全く気にする様子がありません。羅さんの車の後ろに着いて走ること約10分、珠山(ズゥサン)の民宿に着きました。

珠山聚落

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この民宿の建物は、150年ほど前に建てられた閩南式建築です。

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正面の門を入るとすぐに、客を迎えるための小さな部屋があり、

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更にそこを抜けると、綺麗に手入れされた中庭に出ました。

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案内された部屋には簡単な家具と、一人旅のおじさんが泊まるにしてはちょっと可愛すぎるベッドが置いてありました。

荷物を部屋に置いて、早速バイクで町へ出かけました。

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金城(ジンチェン)鎮は金門で最も人口の多い街です。メインストリートの民族路を行くと、名産の「麺線」が路上で天日干しにされていました。

民族路を通り抜け、還島北路を一路島の北東端にある馬山観測所を目指して進みます。海岸からいきなり急勾配で高い山につながる台湾の他の離島と違って、平地の多い金門では、立派な道路が島を一直線に貫いています。

馬山観測所

かつて共産党と国民党の間で激戦が繰り広げられた金門には、各所に軍事基地があり、馬山観測所もその要所のひとつでした。

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長い坑道を通って海岸線のトーチカに出ると、霞む海の彼方に中国領の角嶼(ジャオユィ)が見えました。ここから対岸までは約2km、大型双眼鏡を覗くと磯釣りをしている人影さえ見ることができます。

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しばらく磯に佇んでいると、大陸から来た遊覧船が岸辺のすぐ近くまでやって来ました。こちら側の岸にいる台湾の観光客と何やら大声で叫びながら手を振っていました。今では政治上この島々の間に国境線が引かれていますが、本来同じ文化圏の人たちだったのですから当然のことですね。

山后民族文化村

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山后民(サンホゥ)族文化村には、閩南式の歴史的建築が保存されています。美しい曲線を描いて大空に伸びる「燕尾型」の屋根が印象的です。

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建物の間の細い道を歩いていると、それぞれの家屋には独特のレリーフや陶器の装飾が施され、

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時折こんな楽しい風景にも出会います。

さて、夕食は金城鎮の町の中心にある節孝坊のすぐ傍にある小吃店で採りました。

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地元名産のオア麺線・・・新竹のオア(牡蠣)に少し比べると小ぶりです。

宿に戻ると中庭でシンガポールから来た謝さんご夫婦と、民宿の羅さんが茶飲み話をしていて、私も誘ってくれました。天気予報では週末から天気が崩れるとのことでしたが、羅さん曰く台湾本土と違って冬は殆ど雨が降らず、空気が乾燥しているそうです。新竹に比べると緯度は多少南ですが、大陸に近いせいか夜はグンと冷え込みます。冬でも25℃くらい気候の温暖なシンガポールに住んでいる謝さんは、分厚いジャンパーを着ていてもまだ寒そうな様子でした。

【宿の情報】

珠山41号民宿(大夫亭) TEL 082-323468
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